1991年10月に日本で劇場公開され高い評価を受けたのち、翌92年の第64回アカデミー賞脚本賞を受賞した名作映画『テルマ&ルイーズ』の4Kレストア版より、日本版ポスタービジュアル&予告編&新場面写真が解禁された。

本作は、女2人の冒険と友情を描き‟90年代の女性版アメリカン・ニューシネマ“と評されたリドリー・スコット監督渾身のロード・ムービー。1992年、第64回アカデミー賞で6部門にノミネートされ脚本賞を受賞。女性の自立を描いた画期的な作品として世界中から評価され続け、その存在感は年々増し続けている。

2016年には、半永久に保存する価値のある作品が選ばれるアメリカ国立フィルム登録簿に登録されるなど、後世に残すべき作品となった。性的被害を受けた女性の自由というテーマや、友情か愛情かで議論が巻き起こった親友2人のラストシーンなど時代を先取りした映画だったと言え、今なお輝き続けるシスターフッド映画の金字塔である。また、今ではブラッド・ピットの出世作としても知られており、本作で演じたJ.D.役で出演時間が短いながらも強烈な印象を残し、ここから一気にスターダムに上り詰めた。


コロラド川とキャニオンランズ国立公園を眼下に眺めるデッド・ホース・ポイントの壮大な風景美に彩られたドラマは、公開から30年経った今も全く色褪せない。今回、リドリー・スコット監督の監修のもとオリジナルネガからの４Kレストアが実現した。公開決定が発表されると、SNSでは「また映画館で観たい」「ラストは何度見ても号泣してしまう」「麗しいブラピを見たい」など、当時劇場で観た方を含め、多方面から期待の声が多く上がった。


日本版ポスタービジュアルは、2人の主人公テルマとルイーズが、1966年型サンダーバードで疾走する姿を映し出し、「彼女たちの、自由が走りだす。」というキャッチコピーが添えられたもの。ドアミラーには、グランドキャニオンの崖から、車もろとも羽ばたいていくシーンを捉えている。男性優位社会の中で、自由と自立を求めて疾走する力強い女性像を感じさせる仕上がりとなった。

■『テルマ&ルイーズ 4K』予告編

予告編は、リドリー・スコット監督監修のもと製作されたもの。映像は、平凡な専業主婦テルマと、彼女を家政婦同然に扱う夫との閉塞感溢れる会話から始まる。そして、ふたりは週末のドライブ旅行に出かけるが、立ち寄ったバーで起きたトラブルが事件に発展。警察に追われる身となった2人だが、焦燥感や絶望感を感じさせず、むしろ自由で、生き生きとした姿が描かれている。そして映像には、当時まだ20代で無名だったブラッド・ピットがJ.D.役として登場。また、『レザボア・ドックス』（91）に出演前のハーヴェイ・カイテルが、テルマとルイーズを追う刑事ハル役として出演している。自由を求めて走り出す、彼女たちの行方は？公開当時物議を醸した衝撃のラストを、ぜひ劇場で確かめてほしい。


2024.2.16(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開